お客様の声🎤
プロダクトが売れ始めて、ある程度、成長を続けていくとお客様から様々な声が上がってきます。
中でも最も多いのは新機能の開発要望です。小さな変更からプロダクトのコンセプトを覆してしまうような大きな変更まで大小様々です。そんな声を我々、開発者の元まで運んでくれるのが営業の仕事の1つです。
営業を通して自分のような開発者は「こういう機能が欲しい」という話を初めて耳にすることが出来ます。しかし、ここで問題が発生することがあります。
日にちを約束してくる🗓
「こういう機能が欲しい」という声はプロダクトをより良くするため、既存の問題を解決するためには無くてはならないものです。また、さらに多くのお客様に使って頂くためにも非常に参考になるものです。
しかしながら、目先の利益のために、機能の開発を約束してしまうという問題が頻発しました。
「分かりました。A機能を来月までに作ります!」 」
...
というようにお客さんに機能の提供と期限を約束してきてしまうのです。
発生する問題
突発的に機能の追加を半強制的にやらなくてはいけなくなります。しかも謎の期限付きです。
例とした来月までというのは見積もりをとった期限ではないので、機能によっては無茶苦茶な期限で設定されている可能性もあります。開発リソースが確保出来ない問題もあります。
さらに問題であるのは、その追加を検討している機能が十分に議論されていないという点です。
1つの機能を追加することで、プロダクトのコンセプトを大きく変えてしまう可能性があります。
また、既存の他のお客様にとっては使い勝手が悪くなる、他に待ち望んでいた機能の開発が遅れてしまうという問題も起きてくるのです。
じゃあ、言い返せばいいじゃん🤔
と思うじゃないですか...。
これが言い返せない、もしくは言い返しても意味がないことが多いのです。
我々、開発者の思いは営業さんに代弁してもらう必要があります。「A機能を来月までに作ります!」と言った手前、「やっぱり出来ません!」とは言いにくいというのは想像に容易いです。
開発者が直接伝える場合も、自分たちの都合を理解してもらえることは稀です。
別のケースとして営業さんが開発者の思いに反発することもあります。
営業さんとしては自分の責務を果たすために、お客様にプロダクトを売ってきたのに、「なんでキャンセルするの!?」と思うでしょう。
つまり、お互いに立場があり、責務が異なるので思いが衝突、もしくはどちらかに傾いてしまうのは自然なことなのです。
だからこそ対等であるという意識が重要👍
そもそも今回の問題は機能の約束をしていなければ、発生していませんでした。
なぜ機能の開発を約束してしまうのかは様々な理由がありますが、一例として営業と開発が対等ではないという意識が理由としてあげられます。
営業が約束してきたものを開発が作らないといけないというのは「営業 > 開発」という関係になっていますし、営業が約束してきたものを開発が作らないというのは「営業 < 開発」という関係です。
お互いに対等である「営業 = 開発」という状態であれば、営業はその場で約束するのではなく「一旦、開発チームに相談してみます」などと言えるはずです。また開発は「こういう声が上がってきているから検討しよう。見積もってみよう」という動きがとれます。
お互いを憎むのではなく、お互い出来ない仕事をしているんだというリスペクトを持つことが非常に重要なのです。