やわらかテック

興味のあること。業務を通して得られた発見。個人的に試してみたことをアウトプットしています🍵

ファシリテーターをまかせたら普通にみんなやってくれた

リモートワークのファシリってつらい

現在、弊社ではコロナ対策として、完全リモートワークに移行しており、よほどのことがない限りは在宅にて勤務をしております。開発業務がメインなのですが、スクラムマスターという立場上、ファシリテーターとして主体的に話す機会や、プロダクトオーナーや外部の方とMTGをする機会がそこそこあったりします。

特に毎日の朝会(デイリースクラム)では、ファシリテーターとして現在のタスクの進捗状況を確認する必要があります。定刻になり、「朝会やります〜」の一言から一日の仕事が始まります。

リモートワークに移行して早一年、この環境にも慣れてきたせいか、チームメンバーの反応が薄くなってきたなぁと感じています。 移行当初は問題が起きれば、zoomで声をかけて確認、相談といったことが当たり前でしたが、気づけばslackを使ったコミュニケーションに移行しました。これ自体は効率化を図るためであり、無駄な時間を双方使う必要がないので、素晴らしいことです。しかしながら、この温度感を朝会のような場に持ってこられるとファシリテーターとしてはつらいところがあります。

👨「進捗はどうでしょうか?」
👨‍👨‍👦‍👦「...(シーン)」
👨「何か困っていることはありますか?」
👨‍👨‍👦‍👦「...(シーン)」
👨「不明な点はありますか?」
👨‍👨‍👦‍👦「...(シーン)」

🥺

と様々な問いかけをするのですが、無反応になってしまうor特定のメンバーだけが受け答えをするという状況になってしまいました。 反応がない以上、こちら側としてはOKなのか分からないですし、返答を待つ間(返答がないかもしれませんが)の沈黙はかなりつらいものがあります。

外部メンターの方に相談してみた

上記の発生している問題を外部メンターの方に相談してみました。頂いたアドバイスを要約しました。

人が何かを決めてくれるというのは非常に楽。今、発言をする必要があるという認識をしてもらう必要がある。また、発言がしやすい雰囲気であることも大切。そのためにファシリテーターとして踏み込みすぎていないか(内容を決めてyes/noで聞いていないか)を注意してみてください。

確かに自分は先に全てを説明して、内容を決めた後に「どうでしょうか」と聞いてしまう、まさに踏み込みすぎていました。この点に関しては個人的な反省点として気をつけていかなければなりません。雰囲気作りに関しても、自分の腕の見せ所ですぐに出来るようになるものでもないでしょう。

合わせて心理的安全性の確保についてのお話も頂きました。4つの不安をどのように取り除くかが重要とのことでした。

不安①:無知だと思われることへの不安が増す
不安②:無能だと思われることへの不安が増す
不安③:邪魔をしていると思われることへの不安が増す
不安④:ネガティブだと思われることへの不安が増す

www.dodadsj.com

難しいのは今、発言しなければならないという認識をしてもらうことです。意見を求めていることを理解してもらうためにはどうすればいいのかと相談した結果、「メンバーにもファシリテーターをやってもらえばいいんじゃないかな」とアドバイスを頂きました。

ファシリテーターをやってみることで普段、OKBさんが何を求めているのか、発言してほしいのか、反応がほしいのか、提案してほしいのかが体験を通じて理解していくことが出来ると思います。大切なのはファシリテーターの視点になってみることです。人前で話す練習にもなります。

ということでファシリテーターをまかせてみた

スプリントごとの振り返り会で上記の「みんなの反応がなくて困っている」という話を正直にしてみました。一瞬、空気が重くなってしまい「やってしまったなぁ...」と思ったのですが、メンバーから「話し出していいのか分からなかった」という声が続々と上がり始めて、皆、同じようなことで悩んでいたんだなぁと気付かされました。合わせて、メンバーにファシリテーターを任せてみたいという話をしました。

出来るかどうか分からないという不安の声が多かったですが、とりあえずやってみろの精神で1人1回ずつはやってもらうことにしました。

...。

驚いたのですが、皆、普通にファシリテーターをやれていました。「進捗どうですか?」「不明点ありますか?」と自分からメンバーに確認する姿はファシリテーターそのものでした。何を不安がっていたのか正直、驚きです。また、メンバーの各times(slackの個人チャネルのtwitterのようなもの)では、

  • ファシリって難しい
  • 反応ないとこんな感じなのか
  • 普通に出来た

など、様々な声が上がっていました。

note.com

ファシリテーターを体験してもらうことで、メンバーの視野が広がりました。結果的には朝会で問題なければ「問題なしです」という声が積極的にあがるようになり、ファシリテーターをする側としては非常に楽になりました。出来ないかもと決めつけず、お願いしてみるという事が非常に重要だと勉強になりました。

(これのリモートワーク版出ないかなぁ...)